癌との闘いと医療について - 食道癌闘病記と患者側からの一私見

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2008.01/03(Thu)

3. インフォームドコンセント 

「右開胸開腹食道全摘胸骨後胃管再建3領域郭清術」
という大手術であることを充分予想させてくれる術名で呼ばれる食道癌の手術。

患者の気持ちは、どんな手術でも嫌なものだけど胃癌と食道癌の手術内容を比べると聞いただけでも学校で言えば小学校と大学の違い位の差があるように感じるのではないだろうか。 少なくとも私は、自らを患者に置き換えればそう思う。

私の言葉の影響下にあるとはいえ彼女自身そう感じたので、近年、手術とほぼ差の無い成績を上げていると言われる放射線化学療法を選び、また、実績があると知った「国立がんセンター東病院」に初めから躊躇無く、我々が向かったのはネットなどでの事前の情報収集があったからに過ぎない。

一昔前迄がそうであったように今でも病院によっては治療方針は全て、「お医者様=神様」で「お医者様の言いなり」になってしまいがちな所も少なくないらしい。

その問題を解決する為に、癌治療を行う施設ではいわゆる「インフォームドコンセント」というやり方が行われている。
治療法について外科、内科、放射線科全てのオプションを効果と併せて説明して、患者が納得した上で患者自身に選ばせるというシステムだが、ここにいくつかの問題点があるように思う。

まず、医師が行う説明について患者ははたして充分な理解をしているだろうか?

ネットや書籍などで素人なりにかなり予習をして聞いた人が何とか並の理解ができるというところだろうか。否、それもあてにはならない。
何故なら、癌という死と直結しかねない病に侵され、ともすれば茫然自失になりがちな患者自身の心境でインフォームドコンセントを受けることを思えば、その内容の理解は覚束無いだろうと思われるからだ。
まして、その後の治療オプションの判断を患者や家族に委ねることは大変気の毒な思いがしてならない。

次に、このインフォームドコンセントで患者にとって最も重要な部分なのに、うっかり聞き流してしまいがちな部分があるように思う。
「5年生存率」や「奏効率」などの言葉で説明される治療効果についてである。

私も、これらの言葉の意味することについて深くは知らなかったので、何パーセントだとか言われてもぴんと来ず、それは患者である彼女も同じであった。
この治療を受ければ治る、治癒するのだと、患者や家族はあまりにも信じ過ぎているのでこの説明を漠然と聞き流してはいないだろうか。
「5年生存率」は、~パーセントですと医師は説明しているはずなのだが、希望を持って来た患者や家族はその中に自分は当然入っていると思い込みがちなのものだ。
最初のインフォームドコンセントでは、これから長く続くかも知れぬ癌治療に対峙する患者のためにこれら重要語の正確な意味を理解させるオリエンテーションも兼ねて頂けるとありがたいと思う。

最後に、インフォームドコンセントを行う医師は外科、内科、放射線科に渡った全ての治療をニュートラルに説明するはずだが、現実はご自分が担当されている領域での治療にウェイトが置かれるケースが多いと思う。

放射線化学療法が手術とほぼ差の無い成績を上げていると言われても、そもそも手術自体に術者によって技術の差があるわけだから、それだけで判断を迫るのは酷ではないだろうか。
全国平均あるいは世界平均の手術レベルと差が無い」のであって
名執刀医の手術レベルとでは放射線化学療法は成績はまだ劣る」と
はっきり説明して頂ければ考えも変わる患者もいるのではないだろうか。
少なくとも私たちは変えたかもしれない。
いったん治療の優先順位が決まり実行に移すと、もうやり直しがきかないことを丁寧に説明して欲しかった。
結局、私たちが「がん難民」になりかかったのもこの問題が原点であったように思えるからだ。

ところで、インフォームドコンセントについては、ネットで知った米国での手法が興味深かった。 本ブログのリンク欄にも掲載(kuwachannの日記)させていただいているが、そのブログによると、米国に住みお仕事をされている日本人女性のkuwachannが食道癌の治療をされた時、現地の腫瘍内科医が外科、内科、放射線科の間でニュートラルに治療をコーディネートしてくれたとあった。
つまり、患者にとっていわゆる「良いとこ獲り」なわけで、私たちが治療で逡巡していた時に読んだだけにとても羨ましかったなあ。

-次回に続く-

注:このブログで述べられる筆者の意見や提案は、あくまで私たちが患者として体験してきた事やネットや書籍で知り得た事をもとにしているに過ぎないものであることをお断りしておきます。

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2008.01/06(Sun)

4. 放射線化学療法 - 通称「ケモラジ」又は「CRT」 

2006年10月下旬に「国立がんセンター東病院」に入院した彼女の「放射線化学療法」は5日後から開始された。

2種類の抗癌剤(5-FU+シスプラチン)と放射線を併用し6週間継続して行う治療法である。

内容(投与量は標準治療に準ずるもの)
抗癌剤は1週目と5週目に投与
(シスプラチン:1回2時間×計2回 5-FU:1回24時間×計8回)

放射線(6方向照射)  1.8グレイ × 28回 = 合計 50.4グレイ
食道及びリンパを含め全体照射: 23 回
腫瘍のみ局部照射: 5回

治療開始2日目から副作用として以前から聞いていた嘔吐感が始まったが、初日のシスプラチン投与が終わると彼女の場合それほどひどくはならなかったし、この治療を通して大した脱毛も起きなかった。
副作用対策として、前に記した通称「オミノサイト」でアドバイスされてあったペットボトルのお茶を多く持ち込んでいたがあまり頼らなくて済んだようだ。
ただ、放射線の影響で食道炎がひどくとても食事をとれる状態ではなかった。
エンシュアリキッドという栄養ドリンクや牛乳、ポタージュ、デミグラスシチュー等を経口でとり他は栄養点滴に頼っていたが、時々一時外出や外泊が認められ割とスムーズに治療が進んでいった。

1週目と5週目は抗癌剤の24時間投与があるので週末の外泊以外は入院であったが、2~4週目と最後の6週目は通院での放射線治療だったので後に迎えることになる手術入院に比べると、それほど彼女自身ストレスとなってはいないようで、2006年12月上旬に「放射線化学療法」を無事終了した彼女が退院した時、体重は入院前より5キロ程減っていたが割合元気そうだった。

暮れも押し迫った2週間後の内視鏡とCT検査を受けたが、結果は癌は半分位に縮小したのみで残存が確認され私たちの期待は大きく裏切られ、2日後の超音波内視鏡検査の結果で今後の治療方針を決めることになった。

超音波内視鏡検査を行う目的はネットで調べてあったので予想はついていた。
癌の深さ(深達度)を調べPDT治療(光線力学的療法)の可否を決めようということだったが、結果は不可であり後は救済(サルベージ)手術しかないので決心がついたら外科の先生を紹介すると言われた。
手術で治る可能性は20%と伝える主治医のO先生の前で
「命が絶たれるのが怖いんです。」
隣で涙を流している彼女が可哀そうで私はとても辛かった。

翌年(2007年)明けて早々にO先生の外来予約をとり、その時に私たちの結論を伝えることとした。

-次回に続く-

注:このブログで述べられる筆者の意見や提案は、あくまで私たちが患者として体験してきた事やネットや書籍で知り得た事をもとにしているに過ぎないものであることをお断りしておきます。

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