癌との闘いと医療について - 食道癌闘病記と患者側からの一私見

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2010.08/06(Fri)

32.桑田佳祐さんのニュースⅡ 

先日、桑田佳祐さんのニュースについて投稿したのだが、彼の病気のことは、ここ数日テレビ・雑誌等でも大きく取り上げられており、当ブログの「食道がんに関する新聞記事」も連日彼の関連記事で埋めつくされている。
彼の知名度の高さで「食道がん」が世間でこれまでにない注目を集めているようだ。

私もついつい目を通してしまうのだが、報道内容で気になることがあったので再度投稿させて頂くことにした。

様々なニュースによると、桑田さんの手術は既に無事に行われた模様でご本人もお元気のようである。

病院情報や手術の内容については、マスコミに対しても緘口令が敷かれているようで詳しくは明らかでないが、概ね次のように伝えられている。

がんの診断は初期のステージⅠ(5段階の軽い方から2番目)だが、万全を期して内視鏡による切除治療やケモラジ(CRT、化学放射線療法)ではなく根治を目指した外科手術が所要時間8時間程度で行われ、ICUで数日過ごした後、3週間程度で退院できる見込みであり、順調に回復していけば再度ステージに上がれるのが約1年後になるであろうとのこと。

半年前に手術をされ先日会見された指揮者の小澤征爾さんとほぼ同じ治療選択をされたようだが、マスコミ報道を見ていると、食道がん手術に対する曖昧な表現が目立ち視聴者や読者に誤解を与えはしないだろうかと感じられた。

医者でもない私が意見を述べるのは恐れ多いことではあるが、患者側の立場で知り得た知識の限りでも強くその印象を持ったのである。

まず、食道がんで外科手術が行われる場合、初期がんのステージであっても、患部の部分摘出も可能な胃や大腸などの手術と異なり、大動脈と密接な位置・関係にある食道は全部摘出され胃がその代わりになる(胃管と呼ばれる)ので、食道を残存させる内視鏡治療やケモラジ治療に比べ個人差はあるが術後の食生活などが大きく制限を受けることになるケースが多いのだ。
このことは、都内で現役食道外科医として働かれているケン三郎先生の有名なブログでも解説されている。

つまり、初期のがんでも進行がんであっても外科手術の内容に大差は無いといわれているので、「これまでとは全く別の身体になる覚悟が必要」と言う食道がんサバイバーの方もいるほど大きな治療なのである。

また、他のがん手術以上に侵襲が大きい身体の3箇所にメスを入れリンパ節も郭清する大手術となるのを避け、できるだけ低侵襲にするために行われる腹腔鏡・胸腔鏡下手術という王貞治さんの胃がん手術でも採用された新しい手術手技もあるのだが、食道がんへの術式としては議論があるようで桑田さんに適用になったかどうかもわからない。
ただ、手術時間や入院期間に関する報道を見ると私のつたない知識でも、一般的な開胸開腹手術になったのではないだろうかと思われる。

私が、一連のマスコミ報道から受けた違和感は、「初期がん→早期手術→脅威の回復」といった言葉で彼の早い復帰が当然のシナリオの如く印象付けられていることにある。

食道がんは他のがんに比べ治療が大変で、いまだに再発率は高く治癒率も低く、優秀な医師に高度な医療を受けても不幸な結果になることが多いことは、あまり知られていない。

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どんな病気でも人は罹患してからその病気に詳しくなるものだが、この病気の恐ろしさも同じなのだ。

食道がんが罹患前の「ごく普通の生活に戻ること」が困難な病気であり、まず目指すところは「歌うこと」ではなく「口から食べること」で、それから1年、3年、5年と生存期間を延ばしていくことが最重要課題で、それだけにひとつひとつ達成されていくことだけで大きな喜びになるのだということを多くの方々にご理解頂きたいと思う。

もちろん、彼の歌の大ファンとして、また「3丁目の夕日」時代に生まれ育ってきた同い年の者としても桑田さんの快癒を願い、再び音楽活動に元気に復帰してもらいたい気持ちはあるのだが、やはり極めてデリケートな食道がんだけに、ひたすら療養と新しい身体のリハビリに日々お過ごし頂きたいと切に思う。

食道がんに関する新聞記事
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